舌下免疫療法とレーザー治療の位置づけ
アレルギー性鼻炎の治療について
― 舌下免疫療法とレーザー治療の位置づけ の変化―
アレルギー性鼻炎には、くしゃみ・鼻水・鼻づまりを抑えるための薬物治療に加えて、複数の治療選択肢があります。その中でも近年、舌下免疫療法(SLIT)と炭酸ガスレーザー治療の役割が変化してきています。
舌下免疫療法(スギ・ダニ)
舌の下に薬を置いて吸収させ、アレルギー体質そのものを改善していく「根本的な治療」です。 毎日継続していただく治療ですが、症状の軽減や薬の量を減らせる可能性が高く、ガイドラインでも第一選択の治療として位置づけられています。
- シーズン外から始められます
- 1~2年で効果を実感しやすく、3~5年で安定
- 長期的な改善を期待できる治療です
- しかし、スギとダニに対する薬しか今はありませんのでヒノキやカモガヤ・ブタクサには効果が
ありません - また、残念なことに当院には、スギの舌下免疫の初回治療薬剤がほとんど配布されませんので、
現在はスギについては治療をお断りしております。
炭酸ガスレーザー治療
鼻粘膜の一部をレーザーで処理し、鼻づまりなどの症状を一時的に和らげる治療です。
手軽で効果の早さが魅力ですが、数ヶ月〜1年程度で元に戻るため、最近のガイドラインでは「補助的な治療」として扱われるようになりました。
- 効果は一時的
- シーズン前や薬で不十分な場合の選択肢
- 体質そのものは改善しません
現在の治療の主流は「免疫療法」
以前はレーザー治療が広く行われていましたが、近年は科学的根拠の蓄積により、体質改善が期待できる舌下免疫療法が主流となっています。
レーザー治療は、「シーズン前に少しでも楽にしたい」「薬だけでは鼻づまりがつらい」という方に補助的に行うことが多くなりました。
ご不明の点があれば、メールかお電話にて事前にご相談ください。
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